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『真田丸』第33話「動乱」/愚直なまでにまっすぐに、義のために生きる。

前回では秀吉の遺言をことごとく破る家康を評定の場で問いただし、五大老から外そうと画策した三成は、見事に家康に打ち返され、「君側の奸」とまで呼ばれる羽目に。

そして、三成は徳川家康に奇襲をかけ、討ち取ることを決意したのでありましたが…。

前回の記事>>『真田丸』第32話「応酬」/出浦氏が生きてた!三成の不器用さが際立ち、徳川との対立が深まってゆく。

さて、今回はその決意通りに石田三成が行動を起こしますが、それに対して家康はどのような対応を見せるのか?

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『真田丸』第33話感想

徳川を討つ。

「徳川を討つ。」と決めた三成は、源二郎、宇喜多秀家、小早川秀秋らと密談。

自分も兵を出す、という宇喜多に対し、自分の兵だけで行動を起こす、という三成。

出来る限り、最小限の動きで目立たずに一気にやってしまおうという魂胆です。

が、しかし。

当然ながら、そうは簡単にはいかないのでありました。

信繁は伏見城で、ある人物と再会します。

板部岡江雪斎。

長年、北条家に仕えた家臣で、沼田評定で源二郎と戦った人物。

北条家滅亡の際に思わず天を仰いだ後ろ姿が印象に残っています。

北条家滅亡後、各地を転々とし、現在は金五中納言=小早川秀秋に仕えているようです。

懐かしい再会ではありますが、この微妙なタイミングでの再会、怪しい匂いがいたしましたが、やはり…、という展開が続きます。

実はこの板部岡江雪斎、徳川家康の家臣、本多正信に通じておりました。

三成が奇襲により、家康を討ち取ろうとしていることはあっさりと徳川方に知られてしまいました。知られてしまった以上、もう奇襲にはならない。

約束を反故にして主君北条氏政を死に追いやった豊臣秀吉と、その主君の命を救おうと最後まで説得してくれた徳川家康。

板部岡江雪斎が、徳川方につくのは仕方のないことであったのかもしれない。

策士、本多正信

石田三成の計画を知り、江戸に戻ろうとする家康を、本多正信が思いとどまらせます。

今回の石田三成の奇襲計画が豊臣恩顧の大名たちの踏み絵になると考えた正信は、伏見の大名たちに徳川屋敷の警護するように呼びかけるのです。

その結果、多くの大名たちが石田三成ではなく、徳川家康につくことに…。

三成は孤立を深めてゆくことになります。

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上杉景勝直江兼続はどう動くのか?

源二郎は三成の指示を受けて、大老の一人である上杉景勝に味方になってくれるように説得にやってきましたが…。

直江は「これ以上、御館様を巻き込むな。」と、景勝に会うこともできない。

景勝は源二郎に頼まれると、またできもしない約束をしてしまう。これ以上、苦しむ姿は見たくないと。

こう言われてしまえば、源二郎も引き下がるしかない。

しかし、その二人の会話を景勝は聞いていました。

寧の想い。

徳川家康と石田三成。

いずれにつくか、迷っていた加藤清正と福島正則は、寧に助言を求めに来ます。

そして彼らは寧の助言通りに「徳川方」についてします。

小早川秀秋は毛利輝元の説得を頼まれたのに、何も言えてない。

それどころか、寧にいろいろ報告しちゃってるし。

寧曰く「この子(=秀秋)は難しいことを考えるのが得意ではないの。」って。

その子の決断で、関ヶ原の勝敗が決することになるんですよ…。

気が弱くて、自分のことをしっかりと決められない秀秋が、江雪斎に調略される様子が目に浮かぶようでありました…。

秀吉の死が明らかになってから、まだひと月。

寧にとっては、徳川家康と対立し、伏見を戦場にしかねない行動をとっている三成は、戦のない世の中を作るために尽力してきた秀吉の想いをないがしろにしているとしか思えないらしい。

寧には三成は徳川憎しの私怨で動いているようにしか、見られてないんだなぁ。

これは、ちょっとショックなシーンでした。

秀吉に誠心誠意尽くしてきたのを、そばで見ていたわけだから、寧には三成の不器用な純粋さが伝わっているのだろうと思っていた。

しかし、寧にさえも誠意が伝わらないほど、三成は不器用だったんだぁと、絶望的な気分になった^^;

宇喜多秀家のこともいらっとさせてしまうし…。

三成のぼっちぶりがこの後もさらに際立ってゆきます。

きりの冷静な分析

少々うっとうしいものの、物事を偏って見ることなく公平な判断を下せるきりに、状況をどう思うか信繁は尋ねます。

さらっと冷静な状況分析して見せるきり。

「男の人って妙に誇り高いところあるから、止めたくても止められなくなってるんじゃないの。」と。

きりの意見に、源二郎も得心がいった様子で、その後「とある策」を講じることに。

孤立する三成、さまざまな想い。

秀頼の許しは得られず。

秀頼の許しを得て、徳川を討ちたいと考える三成は大阪城を訪れるものの、大蔵卿局に断固拒否され、前田利家にも「諦めよ。」と言われてしまいます。

伏見で何が起こっているかは、茶々にはいっさい知らされていない様子…。

大蔵卿局って、たしか茶々の乳母。

乳母って、こんなにも力がある存在なのかって、少し驚きでした。

なんとなく、母親の代わりに子育てしてくれる人、みたいなイメージでした^^;

徳川家光の乳母、春日局とかも大きな力を持っていたらしいし。お世話をした子が力を持てば、その乳母も力を持つものかのかもしれませんね。 

加藤清正は…。

前回では三成に冷たくあしらわれて、今回も寧の助言通り徳川についた清正でありますが、やはり、情が深い男です。そして、三成の心情を、本能的に理解している様子。

ずっと何かを考え込んでいるような表情が印象的でした。

その清正が、三成を止めるために訪ねてきます。

「振り下ろしたこぶしをどうしたらいいのかわからないんだろう?」

そして、腕相撲をしようと。

こんなにも想ってくれている男を、どうして拒絶してしまったのか…。

見事に図星を射されて、そうするしかなかったんだろうなぁ…。

「徳川屋敷に帰れ。」と言われた時の、清正の表情が切なかったです。

細川忠興は…。

大名たちが次々に徳川につき、頼みにしていた大老の上杉、毛利も説得できなかったことを知り、腹が痛くなる三成。

しかし、腹痛を押して、まだ態度を明らかにしていなかった細川忠興を説得すべく、屋敷を訪ねることに。

細川忠興と言えば、先週の三成主宰の宴に一応参加してくれたものの、ものすごくつまらなさそうにしていたあのお方です。

手土産には干し柿を携えて、その細川を訪ねますが…。

忠興は干し柿を手にしながら、「幼い頃」の思い出話を始めようとしていたのに、それを遮る形で、すかさず「お味方していただきたい。」、と。

そこで忠興の表情が一気に険しいものに変わります。

わかります。

時間がないのです。

早く味方を増やしたいのですよね、その気持ちわかります。

三成には余裕がなかったのです。

でも、相手は人間です。心のある人間にものを頼むためには、心を尽くすことが大事なのです。そうでなければ、人の心は動きません。

きっと三成は、その純粋さと不器用さゆえに、知らないうちに誰かの気持ちをきっといくつも踏みにじってきたのだろう、と思えるエピソードでした。

一見無駄と思えることの積み重ねの中に、何かが生まれることもあるのに。

徹底した合理主義者で、そういった情をことごとく排除してしまった結果が、これなのかなぁ…。

「帰れ!!」

と忠興に怒鳴りつけられた、三成の心底、痛そうな表情が、心に突き刺さりました。

三成はきっとこの瞬間まで、知らなかったのだろう。

自分が忠興に嫌われていることに…。

真田はどうする?

源二郎は昌幸パパに徳川方に味方ように言います。

引っ込みのつかなくなった三成が、真田さえも徳川についたとなれば、諦めてくれると考えたから。

この時点で信幸はすでに徳川屋敷に赴いています。

妻の稲は本多忠勝の娘、確か婚姻前に徳川家康の養女となっていたように思いますので、立場的には仕方ないですね。

大谷刑部は…。

石田三成の数少ない理解者で、深い信頼関係で結ばれた、大谷刑部。

病で臥せっているこの男の体のことを心配して、声をかけられずにいた三成は、とうとう刑部の元を訪れます。もう頼れるのは刑部しかいません。

そこには病を押して戦支度をしている刑部の姿がありました。

自分に味方をしてくれるためだと、疑いもなく思った三成は喜びを隠せませんが、刑部からは全く予想外の言葉が返ってきます。

「徳川屋敷に行く。」と。

これはきっと、信繁と同じ想いからの行動ですよね。

大谷刑部さえも徳川方につくとなったら、石田三成も諦めるだろうと。

三成は死の迫った秀吉に「家康を殺せ。」と命じられたことを明かす。

家康には「秀頼を頼む。」と言い続けながら、三成に漏らしたこの言葉。

どこまで本気だったか、今となっては秀吉の真意はわかりませんが、この言葉が三成を突き動かしていたのです。

「老人の世迷言にまどわされるな。」

「おぬしを咎める者がおれば、儂が押さえる。だから兵を引け。」

どれだけ強い言葉で刑部が止めようとしても、三成は頑なになるばかり。

一切の聞く耳を持ちません。

二人の関係は、ここで決裂した…ようにも見えましたが、この後の刑部の行動がまた泣かせます。

上杉景勝は…。

義に生きたいと誰よりも願いながら、上杉家の存続のためにはその思いを抑え込まねばならなかった景勝。

義に生きた、上杉謙信のようにありたいとずっと強く願ってきたはず。

「(石田三成は)義のために命を捨てられるか?」

そう尋ねる景勝に直江兼続は「そういう男です。」と答える。

「では儂はどんな男じゃ?」

抑えてきた想いが、ついに景勝を動かしてゆきます。

『天地人』では、石田三成と直江兼続は信頼関係と友情で結ばれていました。

このドラマではそこまで親しい関係にはありませんが、直江は石田三成をしっかりと評価していますね^^

徳川屋敷にて。

源二郎の頼み通りに徳川屋敷を訪れた、昌幸パパ。

「身命を賭して徳川内府をお守りいたす。」

まあ、言葉に心が全くこもっていない^^;

全然、心こもってないですよっていう、しら~とした表情と声、最高でした!

もっとも白々しかったのは、このやりとり。

「(徳川家康は)先日も命を石田治部に狙われたのだ。」

「何?まことか?治部小、許せん。ひっ捕まえて首をはねてしまうぞ。」

いや、仕掛けたのはあなたですよね^^;

って、視聴者の全員が突っ込んだはず。

そして、着いたとたんに、徳川屋敷の絵図面広げて、軍議を取り仕切りはじめます^^

昌幸パパと目を合わせて頷き合う、信幸。

いいなぁ、この二人の関係。

なにも言葉を交わさなくても、アイコンタクトだけで父の意を汲み、無言の指示に従う信幸。素晴らしいチームワークでした。

シリアスで胸の痛くなるシーンが多い回でしたが、やはりコミカルな演出も光ります。

昌幸「ご意見あれば名乗ってからにしていただきたい。」

清正「加藤主計頭清正。」

昌幸「はい、加藤殿。」

素直に昌幸パパに従って、名前を名乗る清正がなんだか可愛い。

さらに「伊達越前守政宗!」「細川越中守忠興!」と発言するたびに、名前を名乗って、それがエンドレス状態の正宗と忠興が(笑)

そして、やはり大谷刑部もなかなかの男。

徳川家康と本多正信がいる前で、昌幸を持ち上げる。

「上田城にて徳川の大軍を打ち破った名将である。」と。

そして、「大谷刑部は秀頼公の家臣でござる」とはっきり断言する。

本多正信は当然のことながら、それが気に入らない。

この男が病に罹らず、健康なまま、三成を支えて行けたならば、今、ここまで三成が追い詰められることはなかったのかもしれないなぁ。

そして、「秀頼公の家臣である!」という言葉を聞いた時の正則の清正の表情。

他の大名たちとは明らかに違うものでありました。

この二人の想いと三成の想いは、本来は一緒のはずなんだよなぁ…。

で、三成は…。

大谷刑部の言葉も、加藤清正の言葉も、三成を止めることはできなった。

真田の旗が徳川屋敷に掲げられ、大きなショックを受けた三成は、しかし諦めることなく、自分一人が引き起こしたこととして、討ち死に覚悟で徳川屋敷に攻撃を仕掛けようとする。

その三成を源二郎が必死の思いをぶつけます。

「石田様にはまだまだ生きていていただきたい。」

「天下万民のために尽くしてこられた姿を私は見てきた。己の欲のために動く徳川内府には決して思いもつかぬこと。」

「死んではなりませぬ。」

そしてそんな時、あの人が登場します。

上杉景勝です。

石田三成をまっすぐに見つめながら、景勝は言います。

「徳川内府は儂が倒す。」

決して「できない約束」をしているわけではありません。

「御館様は本気になられた。」と、直江兼続。

「義はこちらにある。機を待って、徳川に大戦をしかけるのじゃ。」とそう言って、三成を抱きしめる御館さま…。

義は自分にあるのだから、一緒に徳川を討つと言ってくれる者がいるはずだと信じたものの、その思いが木端微塵に打ち砕かれ続け、最後の最後に現れた景勝の言葉に三成が見せた、泣きそうな表情。

義に生きたいと願いながらも、なかなかそれが叶わずに苦悩しつづけ、ようやく自分の信念に従った行動を起こそうと決めた、景勝の覚悟を決めた男の表情。

どちらも素敵でした。

そうして、ようやく、石田三成は鎧を脱いだのです。

愚直なまでにまっすぐに、義のために生きようとする三成の痛々しさが強い印象を残しました。

こういう人、現実にもいますもんね。

私も、いろいろ気を付けようと思いました…。

これは行けるかもしれんの。

今回の石田三成の行動によって、自分が声を掛ければ、多くの大名を動かすことができるとわかった徳川家康は、いよいよ本気で「天下取り」を目指すことを決めます。

そして、それは、「腰の重い」家康を本気にさせるための、本多正信の策でした。

すべては本多正信の、思惑通りだった、というわけ。さすが!

来週は七将による三成の襲撃事件が描かれ、あの著名な「直江状」のエピソードも展開されてゆく模様。

いよいよ、関ヶ原が近づいてきました。

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その他気になったこと。

「敵味方に別れて戦うのだけは勘弁してくれ。」

源二郎に向けられた、信幸の言葉です。

こういうニュアンスの言葉がもうすでに何度か、信幸の口から出てきます。

その懸念が、もうじき現実のことになってしまうのです…。

「よっぽどなんだろ?よっぽどなんだよな。」

清正は髭もりもりで、秀吉のためには井戸に人を投げ込んで死に至らしめるような恐ろしさも持っています。

感情的で、単純で。

性格的には決して三成と合うタイプではありませんが、それでも三成の本質を理解してくれています。

今まで観た大河ドラマだと、とにかく清正が三成を嫌っている、という描かれ方をしていたのですが、『真田丸』だと、嫌いではないけれども、どうしようもなく対立せざるをえなくなっていく感じですね。

清正もいつか、大河ドラマの主人公で観てみたい人物の一人です。

清正は朝鮮から日本に初めて「セロリ」を持ち帰った人物で、「清正人参」とも呼ばれるそうです。(食生活に普及したのは戦後。)

干し柿と細川忠興。

細川忠興への手土産とした「干し柿」

握りつぶされて、投げつけられてしまいましたが。

どうやら、これに似たエピソードが伝わっているようです。

三成と忠興はとにかく仲が悪く、このままではよくないと考えた三成は前田玄以という人に取り持ってもらって、忠興を一席設けることに。

その時に三成は忠興への土産として、干し柿を持参しました。

そして、何の前置きもなく、「干し柿を持ってきましたので、どうぞ。」的なことを言ってしまい、忠興は激怒した、というもの。

今回のエピソードと似ていますね^^;

干し柿を渡す前に、言うべきことがありますよね。

この話がどこまで本当かはわかりませんが、このようなエピソードが残っているくらい、実際の三成もコミュニケーションが苦手だった、ということかも^^;

島左近登場

石田三成の石高が四万石だった頃に、なんとその半分の二万石で召し抱えた武将で、

「三成に過ぎたるものが二つあり。島の左近とさわやまの城。」

という言葉が残っているくらいの名将です。

今回は出番ちょっとだけでしたね。

関ヶ原の戦いで、大変な奮闘ぶりを見せたらしいので、今後登場シーンも増えるかな?

次の記事>>『真田丸』34話「挙兵」/万事、お任せあれ。決してあきらめない男です。

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