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好きなもの、好きなこと、日々の出来事について語っています。

『猿の惑星』(1968年)/猿に支配される世界。

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SF映画の名作。衝撃のラストシーンは必見です。

   


猿の惑星 【Blu-ray】 [ チャールトン・ヘストン ]

 

『猿の惑星(1968)』 基本情報 

 

監督:フランクリン・J・シャフナー

出演:チャールストン・ヘストン/ロディ・マクドウォール/キム・ハンター

製作:1968年/アメリカ

 

随分と久しぶりに観た。15年ぶりくらいか?いや、もっとかもしれない。

 

うちの母親がサル顔の人を見るたびに、「この人、猿の惑星やん。」と言ってたのですよねぇ。あまりにしょっちゅう言うので、うんざりしてイライラするほど。

そんなことも遠因の一つとなって、この作品には「キワモノ映画」という偏見や先入観があり、なかなか手が伸びなかったのです。

 

しかし、どうやら名作として名高いらしいじゃないですか。

じゃあ観てみよう!と思いまして手に取りまして、いざ観てみると非常に面白かったのです。それが15年前。 

 

で、CSで放送されていたので、このたび非常に久しぶりに再鑑賞しました。

 

現代のCGを見慣れてしまった身には、随分と猿が人間臭く感じる部分はございます。若い人が見れば、ちゃちいなぁって思うかもしれない。

しかし50年近く前の作品だからそれはしょうがないとして。

ストーリーの展開は今見ても十分に楽しめる。特にラストシーンの衝撃はなかなかのものだった。

 

「猿まね」「猿芝居」「猿回し」

 

猿がつく言葉って、やっぱりあまりいい意味では使うことは少ない。

人間に似ている部分もあるけれど、人間よりはずっと下等な生き物ということで、蔑視する意味合いの言葉が多い。猿にしてみれば、全くもって大きなお世話というもの。

 

この作品ではその猿と人間の立場が完全に逆転してしまっており、人間は猿に支配されています。お互いが相手のことを「臭い」「臭い」と言ってるのも印象的。

 

猿に「獣臭い」と言われてしまうのですΣヾ( ̄0 ̄;ノ

 

支配が逆転した未知の惑星に不時着した宇宙飛行士たちの運命やいかに?

 

いつものことながら、以下は完全にネタバレ。

ラストシーンについて言及がありますので、未見の方はご注意ください。

 

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猿の支配する星

 

地球から宇宙探査に旅立った宇宙飛行士たちが、地球に似たとある星に不時着するのですが、地球時間は宇宙時間とでは長さが違うため、地球を旅立ってから、なんと2000年という長い時間が経過していました。

 

船長のテイラーは、「人類よりマシな存在を求めて」宇宙探査に参加した男。

 

そもそも、任務を終えた時には地球上にいっさいに家族や知人がいなくなってしまうような宇宙探査に参加しようという人間は、よほど強い使命感に燃える者か、それとも人生に絶望しきっている者か、どちらかだろう。

そして、テイラーは後者の方。

 

砂漠をさまよい歩いていた3名は、地球人とそっくりの外見をした「人間」らしき生物に遭遇する。しかし、彼らは言葉をしゃべることもできず、衣服も粗末な布を巻きつけただけ。「野生動物」のように畑を荒らして野菜を盗み、木の実を奪うようにして食べている、決して「文化的」とは言えない生き物だった。

 

テイラーは言う。

 

「ここでなら、俺たちが支配者になれる。」と。

 

しかし、この星で生物の頂点に立つ「支配者」は人間ではなく、他にいたのだった。

 

森から恐ろしい声とともに現れたのは、なんとしゃべる「猿」

「人間」と違って、きちんとした衣服に身を包み、馬を駆り、銃を撃つ猿たち。

人間たちは、なすすべもなく、網にかけられ、猿に「捕獲」されるのだった。

捕獲した人間と「記念撮影」まで行う、地球上にいた猿よりもはるかに高度な知能を持つ「猿」

 

この襲撃で、仲間の一人は死亡。

テイラーはのどを撃たれながらも、「猿」から外科手術を施され、命は取り留めるのだった。

 

そう、外科手術を行うほどに、猿の知能は進化しているのです。

人間を「獣」と呼び、動物心理学者の研究対象は「人間」で、人間を研究することにより、猿の医療に生かせる、という。

 

完全に逆転現象が起こってます。

しかも、動物愛護団体がこの星にもあって、「人間を粗末にあつかうな!」と抗議運動を展開していたりするんです。

 

面白いなぁと思ったのは、猿にもいろいろおりますが、元々の属性は進化してもそのまま受け継がれているところ。

 

オランウータンは知能が高いので、裁判官や検事、神父を務めており、アカデミー会長のザイアスもオランウータン。

 

ゴリラは体格と腕力に恵まれているので、兵士。

 

チンパンジーは賢いけれども、オランウータンから差別されて見下されている。

そしてそれを愚痴っていたり。

猿が進化しても、人間社会の焼き写しのような現象が見られます。

 

テイラーが普通の人間とは違うことにいち早く気付いたのは、チンパンジーの動物心理学者のジーラ。

そしてジーラの婚約者で考古学者のコーネリウス。

ジーラはテイラーを「輝く瞳」と名付けます。

二人(二匹?)のキスシーンもあり。とっても仲良しで、実に微笑ましい二人(二匹?)です。

 

コーネリウスは「禁断地帯」にある古い遺跡の発掘調査をしていて、「猿は人間から進化したのではないか?」という仮説を立てるのですが、それは猿の世界では「異端」の学説。二人(二匹?)は、異端審問にかけられてしまう。

 

見ざる、言わざる、聞かざる。

 

今回見て、一番驚いたのはこの審問のシーン。

 

f:id:sakuraho:20170120202627j:plain

出典:http://file.entamegallry.edoblog.net/planet_of_apes_35an_se_disc.jpg

 

三人のオランウータンの判事たちが「見ざる、聞かざる、言わざる。」のポーズを取ってる!

 

見ざる、言わざる、聞かざるって、日本独自のものだとずっと思っていました。

だって「さる」って日本語ですから。

 

え?なんて??って思って調べました。

 

この猿、確かに日本では「さる」という言葉に「~しない。」っていう意味があるので、ダジャレのようになっており、それゆえに日本のものだと思い込んでいたわけですが。元々は日本が発祥ではなく、エジプトやアンコールワットの遺跡でも同じようなポーズを取る猿が見られるのだとか。

どうもシルクロードを通って、中国から日本へと伝わって来たようです。

 

3匹のオランウータンの、「見ざる、聞かざる、言わざる」(順序は日本のと少し違います。)

可愛らしいというか、微笑ましいというか(笑)

いや、とっても憎らしいオランウータンたちなのですけれどもね^^;

 

ザイアスが隠していた真実とは。

 

はぐれていたもう一人の仲間、ランドンはロボトミー手術を施されており、続いてテイラーも去勢された挙句に、ロボトミー手術を受けさせられることに。

テイラーは「突然変異」だと考えられており、繁殖を止めなければ、という猿側の思惑がそこにあります。

 

しかし、おとなしく手術を受けるテイラーではありませんので、ジーラたちの手引きで、愛する女性ノバとともに脱出を図ります。

 

そして「禁断地帯」にある遺跡に向かいます。

ここで、「猿は人間から進化した」という自分たちの学説が正しいという証拠を見つけることができれば、異端の疑いは晴れるはず、とジーラとコーネリウスは考えたのです。

 

そこには確かに、かつて人間が優れた文明を持っていたことを示す遺跡がありました。

しかし、ザイアスはそんなことはとっくに承知。

 

「神は自分たちに似せて、猿を作った。」

 

そう記した、「聖典」の内容が真実ではなく、人間はかつて高度な文明を持ちながら自ら滅びた存在であることを知りつつ、隠していたのです。

 

「人間を警戒すべし。人間は悪魔の手先なり。快楽や欲ゆえに他者を殺す霊長類はただ人間のみ。一片の土地欲しさに兄弟さえ殺す。」

 

猿の聖典には、そのように記されていました。

人間の文明はなぜ滅び、猿に支配されるようになってしまったのか。

 

それを知るために、ジーラたちと別れたテイラーとノバは馬にまたがり、海岸線を進んでゆきます。

そして、そこでテイラーが見たもの。

そこにあるはずのないもの。

あってはならないもの。

 

2000年ぶりに目にしたであろう、祖国の象徴「自由の女神像」でした。

 

このラストシーンは改めてみて、やはりお気に入り。

映画史上に残るラストシーンですね。

残酷な真実。やはりそうだったのか、という奇妙な納得もあり。

 

静かに、ただ波の音が流れるエンドロールも印象的です。

 

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特殊メイクアップ技術

 

この作品で施された猿の特殊技術は当時としてはずば抜けて精巧なものでした。当時はまだアカデミー賞にメイクアップ賞というものがなく、メイク担当のジョン・チェンバースはアカデミー名誉賞を受賞しています。

 

チェンバースは医療従事者として第二次世界大戦に従事し、戦後は退役軍人病院で、負傷した軍人の顔の修復や義足を作る仕事としていたらしい。

 

イランアメリカ大使館人質事件で、架空の映画製作をでっちあげてどさくさに紛れて人質を救出した際にも協力しており、この顛末を映画化した『アルゴ』でジョン・グッドマンが演じていたのが、このチェンバースとのこと。

 

以上、『猿の惑星』の感想でした。

星は5つです。

☆☆☆☆☆

  


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同じ作品の別パッケージ版。

パッケージでネタバレ。これ、あかんのとちゃう?


猿の惑星 [DVD]

 

 

続編とリメイク。

 

見たことないけれど、続編もいろいろ。リメイクも何度かされています。

 

 オランウータンの毛並みが印象的なパッケージです。

『続・猿の惑星』


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 もうチャールストン・ヘストンは出ていません。

『新・猿の惑星』


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 征服されちゃいます。

『猿の惑星 征服』


猿の惑星・征服 【Blu-ray】 [ ロディ・マクドウォール ]

 

 これが最後。

『最後の猿の惑星』


最後の猿の惑星 [ ロディ・マクドウォール ]

 

新しいシリーズ。

ティム・バートン版。  ヘレナ・ボナム・カーターがかわいい猿を演じていました。


PLANET OF THE APES/猿の惑星 [ マーク・ウォールバーグ ]

 

 一番新しいシリーズ。

どうして猿が人間を超えたのか、そもそもの原因が描かれてゆく。

シーザーを演じているのは『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムと同じ人。


猿の惑星:創世記(ジェネシス)【Blu-ray】 [ ジェームズ・フランコ ]

 

争いは望んでないのになぁ…。なんだか切なくなりました。

 

猿の惑星:新世紀(ライジング)【Blu-ray】 [ アンディ・サーキス ]