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『光の帝国』恩田陸著/優しくて切ない気持ちになる一冊です。


何度も何度も繰り返し読んでいる一冊で、そしてこれから先もきっと何度も読み返すであろう特別な作品です。

「常野」と呼ばれる不思議な能力を持った一族をめぐる連作短編集です。

常野。

「権力を持たず、常に在野にあれ」

そんな意味があります。

その名の通り、常野の人々は人間社会に溶け込み、穏やかにひっそり暮らしています。

もしかしたら自分の隣にも常野がいるのでは?

ふと、そんなことを考えそうになる。

常野の人々はとても優しい。

一族を愛し、自然を愛し、その能力ゆえに迫害を受けても、自らの能力を悪用したり復讐しようなどとは考えない。

ああ、この人たちは自分たちが存在する「世界」そのものを愛しているんだなって感じます。

この世に存在するいのちあるものや、いのちのないものも。

何もかも。

ありのままの世界を受け入れている。

そんな常野の人々の、心の奥深さに癒されて、読んでいてとっても優しい気持ちになる。

些細なことなんか、どうでもよくなってしまう。

未来はきっと明るくて、優しいに違いない。

そんな希望を私にくれます。

お話自体はそんなにほんわかしたものばかりでなく、表題作の「光の帝国」などはとても悲しいお話で読めば必ず泣いてしまうし、「オセロゲーム」はホラーテイスト。

でも、やっぱり全体の印象は「優しい」。

切なくなるくらいの、優しさを感じます。

様々な能力を持った魅力的なキャラがたくさん登場しますが、一番すきなのは「ツル先生」

すんごい長生きしてるちっちゃいおじいちゃんの校長先生です。

恩田陸さんは、一時期は出版される本をほとんど読んでるくらいハマっていたのですが、いつのまにか、読書自体から離れてしまったので、ここ数年はすっかりご無沙汰…。

図書館の近くに引越しをしてきたので、また久しぶりに手に取ってみようかな、とふと思いました。

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