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『ハスラー2』/ポール・ニューマン主演。『ハスラー』から25年後、勝負師は再び勝負の世界へ。

本日の映画は『ハスラー2』

1961年製作の『ハスラー』から25年後の続編で、主演はポール・ニューマン

一昨年から去年の初めにかけて、ポール・ニューマンの大ブームが来たのですよ、私の中で。

『ハスラー』『評決』『明日に向かって撃て』『スティング』『栄光への脱出』『暴力脱獄』『クインテッド』など、ポール・ニューマン出演作品を集中して観ました。

亡くなって何年も経ってから、ファンになりました。この作品もその時に観た作品の1つです。

ファンになったきっかけは医療過誤裁判を描いた法廷サスペンス『評決』の冒頭の主人公ポールの登場シーン。

くたびれて枯れかけてる中年弁護士の生気のなさ、やる気のなさ、ダメダメぶりが心に刺さったんですよね。生きることに絶望していて、いっそ死ねたらと思っているに違いないのに、ただ生きている。そんな感じ。

登場してからの数分で、すっかりポール・ニューマンに魅せられてしまっていた。

ちなみに『評決』を手に取ったのはシドニー・ルメットの作品だったから。ポール・ニューマンブームの前はシドニー・ルメットのブームでした。どうしても新しい映画ばかり手に取りがちなので、意識して古い名作を手に取るようにしています^^

本作のポール・ニューマンもいい感じに枯れかけているのですが、でも枯れないぞ!というぎらついた部分がたまらなくかっこいいんです。

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『ハスラー2』

基本情報

監督:マーティン・スコセッシ
出演:ポール・ニューマン/トム・クルーズ/メアリー・エリザベス・マストラントニオ
製作:1986年/アメリカ

ポール・ニューマンは生涯8回のアカデミー主演男優賞ノミネート、本作で念願のオスカーを獲得しました。

『ロード・トゥ・パーディション』では助演男優賞、監督を勤めた『レーチェルレーチェル』では作品賞にノミネート。20世紀を代表する名優の一人です。

子供の頃に『タワーリング・インフェルノ』を観たことがありましたが、他の作品を観たのはここ数年です。

▽ポール・ニューマン出演作も多数ピックアップしています。

あらすじ

舞台は前作から25年後。ミネソタ・ファッツとの死闘から長い月日が流れていた。

ポール・ニューマン演じる凄腕ハスラーのエディは50代に入り、髪には白いものが混じり、賭けビリヤードから足を洗って、今は酒のセールスマンとして生計を立てていた。ジャネルという恋人もいて、穏やかな、しかし刺激のない毎日を過ごしている。

ある日、エディはヴィンセントという青年と出会う。彼はビリヤードの天性の素質を持っていて、大きな可能性を秘めているが、若さゆえの未熟さと粗さがあった。

ヴィンセントに若いころの自分を見たエディは、彼を最高のハスラーに育て上げようとするのだか…。

感想(ネタバレあり)

本作でポール・ニューマンがアカデミー主演賞を受賞しているのですが、めちゃくちゃかっこよかった!!

若い頃(前作)では血気盛んで生意気盛りなお年頃だったエディも髭や髪の毛が白くなり、いい感じに枯れつつあるように見える。しかし若く才能あふれるヴィンセントに刺激を受けて、ぎらぎらと熱いものを取り戻してゆく。

エディには年齢を重ねているが故の老練さはあるけれども、「若さ」は失われてしまった。過ぎ去ってしまった若いエネルギーに満ち溢れた時間、その真っただ中にいるヴィンセント。このヴィンセントがまさに若かった頃のエディを彷彿とさせるような、ちょっと粋がってる感じで若気の至り全開。観ててイライラさせられた(笑)

エディはヴィンセントの素質を見抜き、それを開花させるべく自分の持てる技を教え込んでいくことになるわけですが、そこには一筋縄ではいかない複雑な感情も生まれます。ヴィンセントの才能と可能性に”嫉妬”みたいな感情を見せるシーンがよかった。

ヴィンセントの恋人カルメンも含めて3人で旅をしながら、エディは師匠として、ハスラーに必要な駆け引きや勝負することの意味を教え込んでゆく。

若いヴィンセントはつい、目先の感情や意地に流されてしまい、エディの教えを守らなかったりする。実にチャラくて軽くてイライラする(笑)しかし反発したり、されたりしながらも、二人はよい師弟関係を築いてゆく…。その姿は微笑ましくもある。

アトランティックシティの大会に参加した二人は、準決勝で顔を合わせることになる。

迎えた勝負のとき。壮絶な死闘を繰り広げるふたり。

いつも一枚上手だったはずのエディが、そうとは気づかぬうちにヴィンセントの術中にはまっていた。本気で勝ったと信じていたエディが真実を知ったときのショックはいかばかりか…。

しかし、ここで終わるエディではないのです。

腐ることなく、ヴィンセントに真剣勝負を挑んでゆくラストシーンは、あまりにもかっこよすぎて。負けたから潔く退こう…とはならないんですよね。勝負師はどこまでも勝負師。

勝負師の魂とプライドは、年齢を重ねても決して失われることはないのです。

気になったこと

トム・クルーズとフォレスト・ウィテカー

ヴィンセントを演じるのは、若き頃のトム・クルーズ

とても初々しい。そう、昔は普通の人間の役を演じていたのですよね。

このおよそ20年後には高層ビルによじ登ったり、飛行機にぶら下がったりするようになります。最近ではミイラと戦いました(笑)

作品の中盤で、エディと勝負するハスラーとして、フォレスト・ウィテカーがちょこっと。また後で出てくるのかな、と思ったらそのまま…。

フォレスト・ウィテカーがチョイ役で登場する映画、ってけっこう遭遇するんですよね。『クライングゲーム』とか。まったく狙ってないし、出てることを知らずに観た作品でもちょい役で出ていたりするのです。

適当に選んで観た3作品すべてにフォレスト・ウィテカーが出ていたことがあって、何事かと思いましたよ。自分のチョイスにびっくりオオーw(*゚o゚*)w

以上、『ハスラー2』の感想でした♪

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